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台湾の若者が見た仙北を一冊に 地域文化誌「線と線」刊行

出版記念発表会に参加した関係者

出版記念発表会に参加した関係者

 台湾の若者が仙北市での滞在や地域住民との交流をまとめた地域文化誌「線と線-秋田記念号」の出版記念発表会が9月3日、仙北市役所角館庁舎(仙北市角館町)で開かれた。

記念誌「線と線-秋田記念号」

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 同誌は、台湾・花蓮県富里郷(フーリー)を拠点に農業関連事業を行う天賜糧源(てんしりょうげん)が制作。2025年10月から11月にかけて、台湾教育部の補助金「青年百億海外夢基金計画」を活用し、同社が受け入れ団体となって、台湾の30歳以下の若者16人が約2週間、仙北市に滞在した。農家民宿などに宿泊しながら、農業や食文化、地域の暮らしを体験した。

 同社CEOの鍾雨恩(ジョン・ユーエン)さんと仙北市との交流は、国際教養大学の熊谷嘉隆さんとの縁をきっかけに2017(平成29)年に始まった。

 今回の滞在では、観光ではなく生活者の視点で地域に一時的に暮らしながら、住民と交流することを重視。農家民宿に宿泊し、一緒に料理を作って食卓を囲むなど、日常の暮らしに触れながら研修に取り組んだ。農業や食文化、酒造、地域工芸、田沢湖などの自然環境についても学んだ。

 この滞在中の交流や体験を形に残そうと、写真や文章を約80ページの一冊にまとめた。文章は主に繁体字で書かれ、一部に日本語の注釈を添える。台湾の若者たちが地域で出会った人や暮らし、文化などを、それぞれの視点から紹介する。表紙の帯イラストは台湾のイラストレーターが手がけ、田沢湖を中心に仙北市で出会った風景や文化を描いた。

 誌名の「線と線」は、最初の「線」を日本語、2つ目を繁体字で表記。一つ一つの出会いを一本の「線」に見立て、「たくさんの線が交わることで一枚の布になる」という思いを込めたという。

 発表会では、プロジェクトや記念誌を紹介したほか、参加した青年たちが仙北市で過ごした様子を収めた映像を上映。農家民宿でピザなど料理を作り、地域住民と食卓を囲む様子などを紹介した。天賜糧源から仙北市へ記念誌100冊も贈呈した。

 鍾さんは「ただの冊子ではなく、一つ一つの出会いから始まったプロジェクト。普段、地域の人が当たり前だと思っているものが、台湾の青年たちにはとても貴重に見えた。台湾の読者にこの本を通して秋田、そして仙北市を知ってほしい」と話す。「出版はゴールではなく、スタート。これからも仙北市と富里郷が交流を続けていけたら」とも。

 田口知明仙北市長は「地元に住んでいる私たちが気付かない仙北市の魅力が紹介されている。仙北市民にこそ見てもらいたい」と話し、今後は市として富里郷との交流を深めていきたいとの考えを示した。

 価格は2,000円。バーガーショップ「gatagata」(仙北市田沢湖潟)で販売する。

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