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仙北市の種苗店、ブリキ缶「ガンガン」背負う移動販売を復活 高齢客念頭に

佐藤種苗の佐藤利明社長

佐藤種苗の佐藤利明社長

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 野菜や花の種苗を販売する佐藤種苗(仙北市角館町田町上丁、TEL 0187-53-3537)が3月から、行商人が使っていたブリキ缶「ガンガン」を背負っての移動販売を復活させた。

先代の佐藤洋一さんが行商時に使っていたブリキ缶「ガンガン」

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 「ガンガン」とは昭和30(1955)年代に活躍した行商人が商品などを入れて背負っていたブリキ缶のこと。同店の先代で佐藤洋一さんも、冬場は来店できない近隣住人のところへガンガンを背負って行商していた。

 「ガンガン」を復活させた佐藤利明社長は「時代が多様化し、取り扱う品種が増えたことで約40年前に専用の車での移動販売に切り替えた。しかし、長年使ってきた車が今年廃車となってしまった。どうしようかと考えていたときに、従業員から言われて復活に踏み切った」と話す。移動販売は、大曲、西木町、田沢湖方面で行う。

 「ガンガン」の中は3段構造で、約800袋の種が収まる。肩掛けは、先代が使っていた古いひもの上から新しい真田ひもで補強した。

 佐藤社長は「今の時代とは逆行しているが、やはり移動販売に行くと喜んでもらえる。公共交通機関の廃止や免許返納で買いにくることができないお客様のもとに届けていきたい」と話す。

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