第95回全国花火競技大会「大曲の花火」の大会表彰式が8月27日、大曲エンパイヤホテル（大仙市大曲白金町）で行われた。

「大曲の花火」大会表彰式会場

　日本三大花火大会の一つに数えられる競技大会「大曲の花火」。国内最高の栄誉の一つとされる内閣総理大臣賞が与えられることなどから、全国から選抜された28業者が技術を競う。

　関係団体や芸術分野などから選ばれた16人の審査員が、国内で唯一行われる「昼花火の部」、「夜花火の部」に分けて、技術・創造性・安全性などを採点し、両部門の総合点で最優秀賞の内閣総理大臣賞を決める。

　今年は、野村花火工業（茨城県）が2大会ぶり9回目の内閣総理大臣賞を受賞した。部門別優勝企業は以下の通り。昼花火の部＝菅野煙火店（福島県）、夜花火の部・10号芯入り割り物＝野村花火工業、10号自由玉＝山崎煙火製造所、創造花火＝野村花火工業（以上、茨城県）。

　創造花火の発案者で大会実行委員長だった故・佐藤勲さんにちなみ、2017（平成29）年に設けられた佐藤勲賞は、新潟煙火工業（新潟県）の「夕暮れ時の空～七色の世界～」が受賞した。

　審査員を務めた大阪芸術大学映像学科教授で映画監督の田中光敏さんは「次の時代を担う花火師が、新しいものを用意して登場する大会。これまでに見たことのある花火ではなく、新しいもの、何か刺激的なもの、新鮮で美しいと思える花火を高く評価した。アニメ以外にも、日本が誇ることができる花火という文化があったんだということに、改めて気付かせられた」と振り返る。