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「お宿 Onn大曲の花火」が開業 花火大会関係者と一般宿泊の両立目指す新施設

「お宿 onn大曲の花火」のフロントに立つスタッフ(右は支配人の町田敦さん)

「お宿 onn大曲の花火」のフロントに立つスタッフ(右は支配人の町田敦さん)

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 宿泊施設「お宿 onn大曲の花火」(大仙市大曲船場町)が4月24日に開業した。

各部屋から望む花火会場と雄物川

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 同施設は、大曲商工会議所が約20億5,590万をかけて建設した宿泊施設。毎年8月の全国花火競技大会「大曲の花火」開催前後には花火業者など関係者専用の大会管理運営施設および宿泊施設として活用する。それ以外の期間は一般客向けのビジネスホテルとして通年営業する。運営は、全国で宿泊施設の展開や旅館再生のコンサルティング事業を行う「女将(おかみ)塾」(東京都千代田区)が担う。

 施設は、花火大会の観覧会場「大曲の花火公園」後方に広がる約4995平方メートルに立地。建物は鉄骨造り6階建てのホテル棟(延べ床面積2726平方メートル)と、2階建てのテラス棟(同235平方メートル)で構成する。駐車場は30台分を整備し、今後の増設も計画している。

 ホテル棟には、19平方メートルのツインルーム40室をはじめ、ユニバーサル仕様の部屋やグループ向けの広めの部屋など計50室を備え、最大156人を収容。最上階のレストランからは花火会場を一望できる。テラス棟は、商工会議所のほか、消防や警察など関係機関が大会当日の本部・控室として使用する。

 施設整備の背景には宿泊施設不足がある。以前は、花火業者らが雄物川対岸の施設を利用していたが、2020年に閉鎖されたため、一部はプレハブなどでの宿泊を余儀なくされていた。同施設の完成により、県外から訪れる約120人の業者の宿泊先を安定して確保できると見込む。

 事業費のうち約20億円は金融機関からの借り入れ。同会議所が20年かけて返済し、観覧チケットの販売収益や女将塾からの賃料収入で充当する計画としている。

 開業に先立ち4月14日~16日、地元関係者らを招いた「お試し宿泊会」も行った。支配人の町田敦さんは「大きなトラブルもなく運営できた。オペレーション上の課題も見つかり、本オープンに向けて改善につなげていきたい」と振り返る。

 4月26日開催の「大曲の花火-春の章-」当日はすでに満室となっており、「宿泊を通じて、花火のまちの魅力をより多くの人に感じてもらえたらうれしい。ビジネスホテルではあるが、オペレーションにも力を入れているので、旅館のようなおもてなしを体感してもらいたい」と意気込みを見せる。

 「8月の『大曲の花火』開催時以外は、どなたでも宿泊できる。メインターゲットはビジネス利用の方だが、ツインルームが多いため、家族連れやカップル、夫婦での利用も期待している。大曲は角館や仙北、横手にも近く、観光の拠点としても便利な立地」とも。

 1人当たりの宿泊料金は、素泊まり=9,900円~、朝食付き=1万1,330円~。当面はオープン記念として割引料金で提供する。

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