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大仙・花館で「陸羽132号」を用いた純米酒 60年ぶりに誕生の地で

出羽鶴酒造の伊藤洋平社長(右)と玉川レジャーランドの三浦健太専務

出羽鶴酒造の伊藤洋平社長(右)と玉川レジャーランドの三浦健太専務

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 花館地域で約60年ぶりに復活栽培した米「陸羽132号」を原料とした「出羽鶴 純米酒 『花立(はなだて)』」が2月11日に発売される。

陸羽132号を原料とした出羽鶴純米酒「花立(はなだて)」

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 1921(大正10)年、現在の大仙市花館(旧花館村)にあった国立農事試験場陸羽支場で、日本で初めて人工交配された新品種として開発された米「陸羽132号」。約60年ぶりに花館地区で、栽培者の三浦康博さんと地域の有志が集まって栽培し、出羽鶴酒造(大仙市南外悪戸野)が純米酒を製造した。

 当時では高精白とされた70%に精米し、同時代に使われていた清酒酵母「きょうかい1号酵母」を用い、伝統的な秋田流生元(きもと)仕込みと現代の醸造技術を融合して醸造した。

 商品名の「花立」は江戸時代に花館の地が「立」で表記されていたことや、花がたくさん咲く地域であることなどから命名。ラベルは秋田在住のアーティストKuRumi(くるみ)さんがデザイン。花館にちなんだカワセミやサケ、ボンテンバナなどのイラストが描かれている。

 出羽鶴酒造の伊藤洋平社長は「地域の魅力を発信できる酒にしたいという思いから、地元の米や水にこだわった。当時の素材と現代の技術が融合し、米のうまみを感じるお酒に仕上がったと思う。花館地域の方々の協力あって米の栽培を復活することができたからこそ、温故知新の精神でさらなる可能性を引き出したい」と話す。

 栽培に携わった三浦健太さんは「花館地区の伝統行事『川を渡るぼんでん』会場で振る舞い酒も行う予定。この商品が陸羽132号や花館地域のことを知ってもらうきっかけになれば」と話す。

 価格は720ミリリットル=1,980円。大仙市内の酒販店を中心に2000本販売する。

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