仙北地方を中心に親しまれる民謡「長者の山」の全国大会が10月14日・15日、美郷町役場 北ふれあい館(美郷町土崎上野乙)で開かれた。
「長者の山」は明るい曲調で弾むような節回しの「祝い唄」。コロナ禍のため4年ぶりの開催となる今年は、高校生以上が対象の一般の部に52人が、70歳以上が対象となる熟年の部に70人が、中学生以下のジュニアの部に20人が、それぞれ県内外から出場し、日頃から鍛え上げている自慢ののどを披露した。
優勝に輝いたのは、一般の部が高橋愛実香(あみか)さん、熟年の部が山内梅良(うめよし)さん。ジュニアの部では山田千尋さんが最優秀賞を獲得した。いずれも秋田市在住。
「秋田船方節」「生保内節」「秋田港の唄」の全国大会でも優勝した経歴を持つ高橋さんは「始まりと終わりの低音部分が私には難しい唄だが、しっかりと趣を出すことができた」と優勝を喜んでいた。
審査員を務めた秋田県民謡協会の王藤正蔵さんは「祝い唄らしい明るい雰囲気と歌詞を生かし、前半から徐々に盛り上げる歌い方で、お祝い気分の表現ができたかどうかが審査のポイント」と話す。