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「ふるさと大曲の記憶展」の歴史看板、今年も 中心部31カ所に設置

JR大曲駅前に設けられる歴史看板

JR大曲駅前に設けられる歴史看板

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 大仙市の郷土史研究会「大曲(おおまがり)史談会」が7月30日、地元の歴史を紹介するパネル看板を市内の中心部31カ所に設置した。

ふるさと大曲の記憶展 まち歩きマップ

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 同会の事業「ふるさと大曲の記憶展」として、帰省客や「大曲の花火」で同市を訪れる観光客に、大曲の藩政期から戦後までのまちの移り変わりや先人の事跡などの歴史を広く紹介することを目的に、2014(平成26)年から毎年8月の1カ月に限り設置している。今年で10年目。

 地元企業の広告協賛を得て毎年1~2基の看板を新設し、今年は新たに「田口惣左衛門家旧址と田口岩蔵・松圃のこと」(大曲中通町)を加え、計31基を設ける。大曲駅前に全ての看板の位置をまとめた大型看板を設け、A3判のまち歩き用の地図も用意する。

 旧羽州街道沿い集落から発展した大曲。明治中期から後期に、当時の大曲の若手富裕層が中心となり、大曲駅の現在地への新設や大曲農業高校の誘致などにより、町並みを南北に2倍に延伸させたことが発展の基礎となったことなどを、「大曲駅設置と田口岩蔵翁」「大曲と花館の区界と大曲駅設置」「大曲農業学校と新町」などの看板で解説する。

 「八幡土塁と虎王丸石造五重塔」など鎌倉時代の史跡や、秋田藩主が江戸参勤の折の宿舎となった「御本陣」や藩政期の駅伝業務を取り扱った「駅場」の位置など江戸時代の史跡、ドイツ人の建築家ブルーノ・タウトが「私はかってこんな美しい冬景色をみたことがない」と、著書「日本美の再発見」で賞賛した丸子川に架かる丸子橋から見た西山の冬景色、かつて川岸にそびえていた大柳などの景観、駅前の「月岡劇場」、地元経済界で御三家と称された「タカヤナギ」「カネトク」「ヤマサ」など戦後の商店街のにぎわいについて紹介する看板もある。

 同企画を発案した大曲史談会の戸嶋真紀子さんは「この狭いエリアにも、かつてさまざまな光景があった。まちの成り立ちを知り、その場に立ち、記憶をたどり、まち歩きを楽しんでほしい」と呼びかける。

 看板の設置は8月31日まで。

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